
大阪府の公立高校入試は、入試当日の得点だけでなく、学校成績=「内申点」との合計で合否が判定されます。
2018年から中1・中2の成績も内申点に反映されることになりましたが、それ以降、定期テストの点数に過剰に不安になってしまっている方が増えています。
学校の先生たちからも「そんな内申では○○に行けない」や「○○したら(しなかったら)内申を下げる」と言われたことはありませんか?
でもみなさん、内申点を必死に頑張って1上げたとして、入試当日の配点である900点中何点分に相当するかご存知でしょうか?
そこで今日は、入試の点数配分を簡単にご説明します。
公立入試は、当日点と内申点で決まりますが、当日点90点×5教科=450点、内申点50点×9教科=450点を満点とし、それに対してタイプ別に比率をかけて点数が算出されます。例えば、上位高校の場合では、当日点1.4倍:内申点0.6倍の比率を掛けて計算されます(上位高の場合)。
従って、当日点と内申点の点数配分は、
■当日点・・・450点×1.4倍=630点分
■内申点・・・450点×0.6倍=270点分
つまり、当日点:内申点=【7:3】となります。
内申の学年比率は、中3:中2:中1=3:1:1となっています。また、各教科の配分は同じです。
したがって、中3で一つの教科の内申を頑張って1上げたとすると、
■内申点配分270点 × 学年比3/5 × 一教科分1/9 × 一ランク分1/5 = 3.6点
【3.6点分】となります!
中1・中2の場合は、
■➀で出した内申点配分270点×学年比1/5×一教科分1/9×一ランク分1/5=1.2点
【1.2点分】になります。
この数字だけ見ると、
「そんなもんか、じゃあ内申頑張っても意味なくない?」
と感じる人もいるかもしれません。
でも、ボーダーライン上での3〜4点差は、ふつうに合否をひっくり返すレベルです。
「内申は意味ない」のではなく、
・どの教科を
・どの学年で
・どこまで取りにいくか
を冷静に設計しないと、「頑張りどころを間違える」ことになります。
ここまでをまとめると、
・内申1上昇で=中3で約3.6点・中1/2で約1.2点
・小さく見えても、ボーダーラインでは十分ひっくり返る点数差
ただし、内申だけを追いかけて当日点の準備が疎かになるのは本末転倒
大事なのは、
→ 自分の志望校・タイプ・学年に合わせて
→ 定期テスト・提出物・授業態度・実力養成のバランスを決めること
です。
内申を「怖がる対象」にするのではなく、
「自分の戦略でコントロールする材料」として扱えるようになると、一気に受験がラクになります。
志望校によって、どこにどれだけ力を入れるべきかは変わります。
「うちの場合はどう考えたらいい?」という方は、
成績・志望校・今の生活リズムをセットで見ながら、一緒に戦略を組み立てていきましょう。