教育情報
2023.04.01

【教育情報】内申を必死で1上げてもたった○点分!

目次

    内申点は入試にどの程度影響するのでしょうか

    大阪府の公立高校入試は、入試当日の得点だけでなく、学校成績=「内申点」との合計で合否が判定されます。
    2018年から中1・中2の成績も内申点に反映されることになりましたが、それ以降、定期テストの点数に過剰に不安になってしまっている方が増えています。

    学校の先生たちからも「そんな内申では○○に行けない」や「○○したら(しなかったら)内申を下げる」と言われたことはありませんか?

    でもみなさん、内申点を必死に頑張って1上げたとして、入試当日の配点である900点中何点分上がるかご存知でしょうか?

    そこで今日は、入試の点数配分を簡単にご説明します。

    簡単な掛け算ですので、よろしければメモ用紙をご準備の上お読みください。
    (実際にご自身で計算された方が、納得度が上がります。また、周りのお父さん・お母さんたちに教えてあげるときも、説明しやすくなります。)

    当日点と内申点の比率

    公立入試は、当日点と内申点で決まりますが、当日点90点×5教科=450点、内申点50点×9教科=450点を満点とし、そこに、当日点1.4倍:内申点0.6倍の比率を掛けて計算されます(上位高の場合)。

    従って、当日点と内申点の点数配分は、
    ■当日点・・・450点×1.4倍=630点分
    ■内申点・・・450点×0.6倍=270点分
    つまり、【当日点7:内申点3】となります。

    一教科の内申1あたりの点数配分

    内申の学年比率は、中3:中2:中1=3:1:1となっています。また、各教科の配分は同じです。
    したがって、中3で一つの教科の内申を頑張って1上げたとすると、
    ■➀で出した内申点配分270点×学年比3/5×一教科分1/9×一ランク分1/5=3.6点

    つまり、【3.6点分】となります!

    ちなみに中1・中2の場合は、
    ■➀で出した内申点配分270点×学年比1/5×一教科分1/9×一ランク分1/5=1.2点
    で、【1.2点分】にしかなりません。

    ボーダーゾーンの判定

    さらに、定員の90%~110%層はボーダーゾーンとされ、その層については、総合点の順位に関わらず、「自己申告書」などを見て、高校側のアドミッションポリシー(求める生徒像)に極めて合致する者を優先的に合格させるとしています。

    つまり、内申点がいくらであろうと、【0点分】なのです。

    内申点を1上げても、上がるのは、900点中1~3点分

    いかがでしょうか?
    内申点を1上げようと思えば、定期テストで一教科10点以上上げなければいけません。
    しかし入試においては、当日の誤字脱字や計算ミスだけで帳消し、一問正答率を上げるだけで一気に逆転されてしまう程度のアドバンテージしかないのです。

    しかもボーダーゾーンほど僅差で勝敗が決まりますが、そこでは内申はほぼ関係ありません。
    もちろん内申が低すぎると不利になるので、定期テストの勉強も必要ではありますが、そこだけを目的に勉強するのは本末転倒です。

    つまり、重要なのは、入試本番で結果を出すことです。

    入試の点数配分をしっかり理解して、過剰に定期テストや内申におびえることなく、実力もつけてゆきましょう!

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